タパレス、“仮想・井上尚弥”で準備着々! 久々スパーで難敵もタジタジ「僕のパンチはほとんど当たらなかった」
井上を破るべく闘志を燃やしているタパレス。状態は着実に上がっているようだ。(C)Getty Images
一世一代の大勝負に向け、31歳のチャンプは準備に余念がない。来る12月26日に東京・有明アリーナで、ボクシングの世界WBC・WBO同級王者の井上尚弥(大橋)に挑むマーロン・タパレス(フィリピン)だ。
今年4月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を判定の末に撃破。下馬評を覆したタパレスは、WBA・IBFスーパーバンタム級王者に君臨。一気に声価を高め、年末のビッグマッチに臨む権利を得た。
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無論、対峙する井上は当代屈指の偉才。キャリア25戦無敗(22KO)と文字通り敵なしの強さを誇り、世界から「モンスター」と恐れられる存在だ。ゆえにタパレス勝利を予想する声は母国を含めて多くはない。
それでも井上が「思った以上に技術の高い選手」と警戒する名手は、周囲の声に惑わされず、着々と試合に向け、コンディションを高めているようだ。タパレスは現地11月8日から標高1540メートルにある母国のバギオ市にあるシェイプアップジムで高地トレーニングを開始したという。母国専門サイト『Phil Boxing』は、「出だしこそ遅かったが、初のスパーリングで素早い動きを見せた」と仕上がりの良さを伝えている。
今回のトレーニングで「仮想・井上」として対峙したのは、バンタム級のヘルラン・ゴメスとフェザー級のジョンジョン・エストラーダ。いずれも打力に優れた実力派とのスパーリングだったが、タパレスは相手を驚かせるほどのパフォーマンスを披露したという。