「めちゃくちゃバランスが良かった」谷繁元信氏&石井琢朗氏が語る98年の「最強横浜」の真実
また、打線だけでなく、堅守もチームにとって大きかったという。名遊撃手として知られた石井氏は、「守っていて楽しかった」と語るほど。その守備面では、キャッチャーの谷繁氏から送られるサインで動くだけでなく、ノーサインで対応したことも多かったという。
「ピックオフ(投手や内野手と連携してランナーを油断させ、キャッチャーが仕留めるプレー)はシゲ(谷繁)のサインで動いていましたね。外のボール球を要求したら、自分が早めにセカンドベースに入っておけば投げてくれるかなとかを考えて。そうしたらその動きを見てシゲが投げてくれるので、そこにサインが存在しないんですよね。守っていて楽しかったですね」(石井氏)
優勝の前々年度まで6年連続でAクラス入りを逃しており、苦しい時期を耐えながらチームとして成長を重ねる中で、ついに掴んだリーグ制覇。谷繁氏も、「いつか絶対勝ってやる」という強い意志のもと、全員で強くなったと振り返るなど、反骨心の塊がこの優勝した年に現れたものでもあった。
この年を最後に、12球団で優勝から最も遠ざかってしまっているDeNA。「OBや昔から応援するファンにも優勝を届けて欲しい」と谷繁氏が語る一方で、現在コーチとしてチームで戦う石井氏は、「正直優勝するならこの年という時期はすぎた。けど、また新しい戦力が出てきた中でどれだけ戦えるかにどう自分が入っていけるか。優勝を待ち望んでいるファンの事は重々承知。頑張ります」と口にしていた。
果たして、今年こそ頂点の座を掴み取ることができるか。DeNAの戦いぶりに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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