【2022年ドラフト総括】クジ運「最弱」岡田監督、意外に低評価だった近江山田、大阪桐蔭で明暗
事前のドラフト1位公表が相次ぎ、面白み半減と思われたドラフト会議。フタを開けて見れば、「巨人―阪神」一騎打ちあり、無名すぎる隠し玉あり、逆輸入サプライズありと話題は盛りだくさん。育成を含め126人が指名された22年ドラフトのドラマ、トピックをまとめてみた。
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【セ・リーグのドラフト1位】
ヤクルト:吉村貢司郎・投手(東芝)
DeNA:松尾汐恩・捕手(大阪桐蔭)
阪神:森下翔太・外野手(中大)
→抽選で浅野×
巨人:浅野翔吾・外野手(高松商)
→抽選で当たり
広島:斉藤優汰・投手(苫小牧中央)
中日:仲地礼亜・投手(沖縄大)
【パ・リーグのドラフト1位】
オリックス:曽谷龍平・投手(白鴎大)
ソフトバンク:イヒネ・イツア内野手(誉高)
西武:蛭間拓哉・外野手(早大)
楽天:荘司康誠・投手(立大)
→抽選で当たり
ロッテ:菊地吏玖・投手(専大)
→抽選で荘司×
日本ハム:矢澤宏太・投手(日体大)
◆クジ運「最弱」決定戦?
伝統の「巨人-阪神」戦が、ドラフトで実現した。両球団が1位で高松商・浅野翔吾外野手を指名。2球団のみの競合、抽選は史上初めて。クジ運は、巨人原監督が過去1勝11敗(当たりは08年1位、東海大相模・大田のみ)、阪神岡田監督が過去1勝7敗(当たりは07年高校生1位、横浜・高浜のみ)。抽選にめっぽう弱い指揮官同士の対決は、先に引いた原監督が当たりクジをつかみ、連敗をストップさせた。
岡田監督はオリックス監督時代の10年に1位で早大・大石(西武)、外れ1位で東海大・伊志嶺(ロッテ)、外れ外れ1位で履正社・山田(ヤクルト)を抽選で外し、同一年度史上初の1位指名3連敗の記録を持つだけに、阪神監督復帰後の初仕事でも「外しっぷり」は健在だった。
◆「後出し」2戦全敗
事前に1位を公言した9球団がいずれも、公表した選手との交渉権を獲得した。7球団は単独指名に成功。巨人が公表した高松商・浅野には阪神が、楽天が公表した立大・荘司にロッテが、それぞれ競合の道を選んだが、「後出し」はいずれも抽選で敗れた。
今年は事前公表が過去最多を数える異例のドラフトとなったが、駆け引きも含めて「先手必勝」が近年のトレンドになっており、手の内を隠さない傾向は来年以降も続くかもしれない。