史上初の連覇に挑む阪神は揺るぎない! 一方で“打倒・猛虎”の筆頭候補となるチームは?【プロ野球順位予想/セ・リーグ編】
DeNAはやはり否めない2枚看板の喪失
【4位:DeNA】
ドラフト1位の新人度・会隆輝は打率.434でオープン戦首位打者。さらに4位の石上泰輝も.327と好調。この2人が合わせて8盗塁と足も使え、タイラー・オースティンも復帰した打線は確実に昨年よりグレードアップしている。
ここまでチームのムードも明るいが、それでも昨年の2位から下降するという厳しい予想になるのは、言うまでもなく今永昇太とトレバー・バウアーの主力投手2人が抜けた穴が埋め難いからだ。
2人合わせて17勝、投球回数は278.2回。Aクラスに留まるには新外国人のアンドレ・ジャクソンがバウアーと同じくらいの成績を残した上で、小園健太、中川颯といった若手投手がどうにかして今永の損失をカバーするしかない。
【5位:広島】
昨年はAクラスに滑り込んだとはいえ、493得点、508失点のいずれもリーグ5位。現時点で、より心配なのは西川龍馬が抜けた打撃陣のほうだ。オープン戦のチーム打率.211は12球団ワースト。有望株の田村俊介は好結果を出しているが、マット・レイノルズ、ジェイク・シャイナーの両新外国人がともに1割台、本塁打も1本のみとまったく当たりが出ていない。
低打率とはいえ19本塁打を打っていたマット・デビッドソンを残しておけば……と嘆く声も聞かれる。投手でも、即戦力と見込まれていたドラフト1位の常廣羽也斗の調整が遅れているのも誤算。期待できる材料よりも不安要素のほうが多い。
【6位:中日】
最下位予想ではあるものの、オープン戦の勝率.667は両リーグトップとあってダークホースに推す声も出ている。とりわけ投手陣は、高橋宏斗が二軍落ちする誤算もありながらチーム防御率1.97と安定感抜群だ。しかしながら、打線はあまり変わり映えしないのは正直なところ。
中田翔の加入で長打力は改善が見込め、新外国人アレックス・ディカーソンも選球眼の良さを発揮しているが、なにしろ昨年の打撃成績は出塁率.285(リーグ唯一の2割台)、71本塁打と惨憺たるもの。多少の上積みでは他球団との差は埋まらない。特に二遊間の打力が弱く、この点が解消されなければ最下位脱出は見えてこない。
[文/出野哲也]
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