「あいつはバカなの?」――憤りが続いたモナコGP 無線でガスリーに怒った角田裕毅が漏らしたレッドブルへの“不満”

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ガスリーとの接触などでフラストレーションを溜め込んだ角田。(C)Getty Images

 フラストレーションが溜まる週末となった。現地時間5月25日、F1の今季第8戦となるモナコGPの決勝がモンテカルロ市街地コースで行われ、12番手からスタートしたレッドブルの角田裕毅は、完走した18台中で17位と惨敗した。

【動画】後方からガスリーが追突 角田が「バカなのか」とキレた場面をチェック

 奇をてらった策も挽回には結びつかなかった。

 道幅が極めて狭く、前方を走るライバルを追い抜ける箇所がほとんどない1周3.337kmの公道コースを78周するモナコGP。この日もXで「Boring(退屈)」というワードがトレンド入りする皮肉めいたレース展開となった中で、角田は18人中で唯一のソフトタイヤでスタート。さらにバーチャル・セキュリティーカー(VSC)が導入された中で、いきなりピットインし、ハードタイヤに交換した。

 決勝から2度のピットインと3種類の異なるタイヤコンパウンド使用が特別に義務づけられたF1。その中で早々と奇策を講じた角田だったが、姉妹チームのレーシングブルズとウイリアムズが1台を意図的に遅く走らせる戦略を展開。これによって後続車はブロックで阻まれるという展開が続き、25歳の日本人も順位を上げきれず。明らかな苦戦を余儀なくされた。

 また、この日の角田は、序盤の9周目にアルピーヌのピエール・ガスリーが後ろから接触するアクシデントにも巻き込まれた。

 幸いにもマシンは故障することなく走行を継続。それでもQ2敗退から苛立ちを溜め込んでいた角田は、ほぼ3輪走行の状態で後方から突っ込んできたフランス人に「あいつはバカなの?」と憤怒。レースエンジニアのリチャード・ウッド氏になだめられる場面もあった。

 走り切りはしたものの、クラッシュでのリタイヤを余儀なくされたサウジアラビアGPを除けば、レッドブル昇格後で最悪の結果。英専門メディア『CRASH.net』の取材に応じたクリスチャン・ホーナー代表が「最も速いラップを記録したのは終盤。ユウキはレースを通してずっと列の中で並んでいただけだった」と断じられた角田は、F1公式サイトで複雑な心境を打ち明けている。

「予選であそこまで遅れをとってしまえば(12番手)、モナコでのレースで多くは期待できない。そしてこの状況を作り出したのは僕自身だ。今日はピエール(・ガスリー)に衝突された以外は、本当に何も起こらなかった」

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