八重樫東、井上拓真を激励「兄・尚弥とは違ったいいところがある」
拓真は兄の尚弥とは違ったタイプの選手
勝負の分かれ道は、拓真がダウンしてしまったこともあったんですけど、それ以上になかなかクリーンヒットを奪えなかったという点ですかね。もちろん拓真もカウンターをたくさん当てていたんですけど、浅かったんですよね。そこをもう少し深くパンチを入れることができたら、ダメージを与えることもできたんですけどね。それをさせないのは、ウバーリ選手のうまさ、強さ。ウバーリ選手もなかなか拓真にクリーンヒットを当てられなかったですよね。それはお互い技術が高いので、なかなか難しい。その中でもウバーリ選手の方が攻めていた、そこがポイントだったと思います。
拓真は兄の尚弥とは違ったタイプの選手で、非常に冷静。攻撃的なところもあるけど、それ以上にカウンターがうまい選手。自分の距離感とか出入りのスピードとかいうのは、尚弥とは違ったいいところがある。自分のいいところをどんどん伸ばしていって、尚弥の弟としてではなく、井上拓真という一人のボクサーとしてオンリーワンを目指していって欲しいですね。
負けてしまったけれど、まだまだこれからの選手ですし、世界でまだまだ戦える選手。必ず復活すると思うので、井上拓真をまた応援してあげてください。よろしくお願いします。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
八重樫 東(やえがし・あきら)
1983年(昭58)2月25日、岩手県北上市生まれ。拓殖大学在籍時に国体でライトフライ級優勝。卒業後、大橋ジムに入門。元WBA世界ミニマム級王者、元WBC世界フライ級王者、元IBF世界ライトフライ級王者と世界3階級制覇を成し遂げる。プロ通算34戦28勝(16KO)6敗。162センチ。右のボクサーファイター。