「非情になりきれるか」球界OBが語る新井広島の「勝利への道」
2022年プロ野球は日本シリーズも終了し、全ての試合スケジュールを終えた。オリックスの26年振りの日本一という劇的な幕切れを迎えると共に、各チームは来季への体制作りへと本格的に動き出す。
今オフも日本球界には新たに4人の新任監督が誕生した。その顔触れはさまざまであり、復帰となった阪神・岡田彰布監督、それぞれの球団でコーチキャリアを持つ千葉ロッテ・吉井理人監督、西武・松井稼頭央監督は、これまでの経験をどのように采配に活かすことが出来るか興味深いところだ。
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その一方で、大きな注目を集めているのが広島の新指揮官、新井貴浩監督だ。現役時には広島や阪神で活躍し、2018年に現役を退くと、その後は主にテレビ解説者として活動してきており、指導者としての経歴の無いまま先月、新監督就任が発表された。
4年連続Bクラスからの脱却が求められる中でチームを統率する存在として、その手腕には未知数だ。
しかし、ある球界大物OBは指導歴の無い新人監督へ期待の言葉や、来季の躍進のポイントを掲げている。
横浜、日本ハムでプレーした高木豊氏はYouTubeチャンネル『TAKAGI YUTAKA BASEBALL CHANNEL』の新監督について特集した「【来季から指揮を執る監督‼︎】4球団の新たな監督!高木豊が期待する事を語ります!」(11月1日配信)の中で、新井新監督への見解を述べている。
高木氏は「人望が厚く人が良いし選手からも来てくれる。(スタッフの)組閣が出来上がったら『監督をなんとか(しなきゃと思われる)』という、そういう人柄だよね」と、新井監督の性格や人間性を評した。
その上で「新井に一番必要なことは、監督として一番の(必要な)資質と言われている非情さを持っているかいないか」と言い切っている。
さらに、リーダーの条件として「カリスマか、周りから支えられるか」と2つのパターンを挙げ新井監督を「周りから支えられる監督だ」と指摘。続けて「人は大事にする(だろうけど)。ただその時に一番迷っちゃいけないのが非情になれるかなれないか。それが出来たら、俺は新井が良い監督になれると思う」と力を込めた。