球宴先発左腕に衝撃のがんの疑い、克服してきたアスリートたちも多数
ショッキングなニュースが球界を駆け巡った。ソフトバンクは3日、大関友久投手が左精巣がんの疑いで2日に左睾丸を摘出する手術を受けたと発表した。
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「がん」という重たすぎる2文字。摘出手術は無事成功したというが、復帰時期は未定という。幸いなところ、現時点では転移は確認されていない。
仙台大から2019年の育成ドラフト2位で指名された大関は、サクセスストーリーの最中にいた。昨年5月に支配下選手へと昇格。今季は田中正義ら主力投手の故障で開幕ローテーションの座をつかむと、ここまでリーグトップタイの2完封を挙げるなど、18試合で6勝6敗、防御率3・01の好成績をマーク。V奪回を掲げるソフトバンクの投手陣にとってなくてはならない存在に成長した。
7月26日に本拠地ペイペイドームで行われたオールスター戦第1戦では、初選出にも関わらずご当地選手としてオール・パシフィック・リーグの先発投手を務めたほど。育成契約からの叩き上げでもあり、ついに花開いた苦労人には多くのファンが勇気づけられてきた。
そこにまさかの「がん」である。患部にしこりを感じた大関が泌尿器科を受診し、腫瘍がみつかった。首位から陥落してしまったチームにとっても大きな痛手ではあるが、藤本博史監督は「早く見つかって良かったし、早く復帰できるように願うばかり。本人が一番つらいだろうし。痛いけど、みんなが頑張ってくれる」と話した。
球界にも精巣がんを患った投手がいる。佐野商業高から1992年ドラフト5位で横浜に指名された戸叶尚。オリックス、楽天と渡り歩き、2006年の夏に患部の異常を検査したところ、精巣がんと診断された。大関と同様に睾丸の摘出手術を受けて無事に成功。約1カ月後には練習復帰を果たした。残念ながらこのシーズン限りで戦力外通告を受けたが、その後も野球解説者などで活躍した。