矢野阪神「だから勝てない」といわれる「貧打線」「拙守」の舞台裏

　加えて、この日は拙守も足を引っ張った。「４番・三塁」で先発出場した佐藤輝が１試合２失策。０ー１で迎えた７回２死一塁の場面。山崎の三塁線へのセーフティーバントを処理した佐藤輝は一塁に悪送球、これを一塁手・マルテも捕球できず、右翼ファウルゾーンにボールが転がる間に本塁生還を許した（記録は三塁内野安打と三失）。このミスをきっかけにこの回は２失点。佐藤輝は８回にも一塁悪送球で、プロ初の１試合２失策となった。この失策に関して矢野監督は「克服していくしかない」と奮起を促すが、佐藤輝の守備難にはこんな声もある。

　「開幕からいわれているが、佐藤輝に関しては三塁固定でやらせたほうがいい。中途半端に外野と併用となると練習時間や守備機会も分散されるなど、いい方向に働かない」（同）

　今季から本格的にホットコーナーに挑戦している若き主砲だが、まだまだスローイング含め粗さが目立つとあって、ポジションを固定していたほうがいいというのだ。

　チームは開幕時の絶不調からはやや持ち直したが、まだまだ厳しい戦いが続く。投手陣は安定しているだけに、打線の奮起が待たれている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]