物議を醸した46秒決着 性別騒動の女性ボクサーが棄権した伊戦士に不信感「騒動を利用して私を弱らせようとした」【パリ五輪】
衝撃的な展開ではあった。開始早々にケリフが繰り出した2発を、顔面に被弾したカリニは自ら棄権を選択。試合直後に「不公平よ」と涙ながらに語ったイタリア人ファイターの言葉が、一連の騒動をより激化させた印象すらあった。
わずか46秒で決した試合を「彼女は私を弱らせようとした」と回想をしたケリフは、「私は彼女と彼女のチームを昔からよく知っている。一緒にイタリアでトレーニングをしたこともあるから本当に良く分かっているの。彼女たちはこの騒動を使って、ああやって振舞って、私を弱らせようとしたんだと思う」と繰り返した。
実際にそうした意図があったかは不明だ。実際、カリニは試合翌日に「何かを意図してやったわけではないんです。とにかく彼女(ケリフ)と他の関係者の人たちに謝りたい。私の間違った行動だった」と謝罪している。とはいえ、ケリフからしてみれば、旧知のライバルが見せた態度に胸中は穏やかではいられなかったのだろう。
心身ともに疲労困憊なのは想像に難くない。そうした中で現地時間8月6日に行われる準決勝でジャンジャエム・スワンナペン(タイ)と対戦するケリフが、どのようなパフォーマンスを見せるかは興味深いところだ。金メダル獲得に迫った時、世間はどのような反応を示すだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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