「なぜ遠投しない?」佐々木朗希と野茂英雄の意外な共通点
肩の強さの指標として「遠投●●メートル」と紹介されるように、遠投のメリットは昔から球界の定説とされてきた。だが科学的な研究が進み、投手にとって遠くに投げようとすれば投げ出しの角度が上向きになり、実際のピッチングに多くは生かされない、といった立証もされはじめている。
そんな「球界の当たり前」に早くから疑問を抱き、様々な批判を受けながらも、オレ流を貫いてきた男が、野茂英雄だった。打者に背を向ける独特の「トルネード投法」に代表されるように、決して型にはまらず、日本人メジャーの先駆者として道を切り開いた。かつての野茂もデメリットを考えて遠投はせず、30メートルほどで強く投げるキャッチボールを繰り返していた。
どんな練習が合うかは、人それぞれ違う。「遠投しない」選択をした野茂と佐々木朗に共通しているのは、固定観念や先入観だけで物事を判断しないということ。野球選手として突出した技術や能力を発揮している2人だが、常識を疑い、自分で考え、信じる道を貫く意識の高さこそスペシャルな「才能」といえるかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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