コロナ禍の今秋ドラフト指名が各球団「少数精鋭」になりそうな3つの理由
いつもとは違う「球児の夏」が始まりました。
新型コロナウイルスの影響で夏の甲子園と、その切符をかけた全国各地の高校野球選手権は中止になり、各都道府県が独自で開催する「代替大会」が7月1日、岩手からスタートしました。
通常ならばプロ注目の高校生は3月の練習試合解禁で、一冬を越えた鍛錬の成果をスカウトに見せつけ、選抜甲子園大会や春季大会でその実力をアピール。練習試合を経て、最後の夏の大会で自らの価値をMAXに持って行く-というのが主な流れ。春から夏にかけては大切な「就活」の場でしたが、コロナ禍でスカウトが視察する機会も激減しました。
ある在京球団のスカウトはこう証言します。
「私たちは他球団よりも足を使って担当エリアを駆け回り、どれだけ多くのアマ球界関係者に会って情報を取れるか、選手の実力を見極められるかが腕の見せ所でした。でも今年は春先から『ステイホーム』を命じられました。もちろん電話で情報収集しましたし、『解禁になったらまたお邪魔します』と熱意はアピールし続けましたけど、なかなか思い通りのスカウティングが出来ていないのが現実です」
プロを目指す高校3年生を対象に、NPBと日本高野連が連携し、8月下旬から事実上のトライアウトとなる「合同練習会」の実施も決まりました。これまで一枚岩とはいかなかったプロアマ関係が、コロナ禍によって壁が取り払われたのは、朗報とも言えるでしょう。
そして10月26日に予定されている運命のドラフト会議では、各球団とも「少数精鋭」の指名になるのではないかと予測されています。それは、なぜでしょうか。3つの理由を挙げてみましょう。