佐々木、奥川の1年後は?昨秋ドラフト会議の主役たちの通信簿
メダルを逃し、5位に終わりながらもなんだかんだ言って盛り上がった韓国でのU-18ワールドカップを経て、高校野球ファンの関心は10月17日のドラフト会議へと注がれることになります。
1位指名は、潜在能力たっぷりの「令和の怪物」こと、大船渡の佐々木朗希投手で行くべきか、あるいは即戦力の呼び声高い、夏の甲子園で星稜を準優勝に導いた奥川恭伸投手で行くべきか。競合数を事前に調査した上での、各球団の指名戦略も見ものです。
昨秋ドラフト会議の主役たちの「現在地」とは…競合高卒ルーキーズの通信簿
そして喧騒に包まれた金の卵たちの報道に接しながら、「あれから1年経つんだなあ」と感慨に耽る男たちがいます。
ちょうど1年前、ドラフトの主役としてスポーツ新聞の1面をジャックした当時の高校3年生たち。高卒1年目のルーキーズです。
ドラフト1位で競合した3人の、1年目の「現在地」はどのような場所なのでしょうか。振り返ってみたいと思います(成績は9月9日現在)。
中日・根尾昂内野手(巨人、ヤクルト、日本ハムと競合)
大阪桐蔭を春夏連覇に導いたクレバーな二刀流。球界の未来を担う頭脳派ショートとなることを期待され、4球団競合の末に中日入りした若武者はここまで、1軍出場がありません。1月の新人合同自主トレでは右ふくらはぎの肉離れを発症し、全開スタートとはなりませんでした。4月には左人さし指を負傷するなど、ケガに苦しみました。
今季はウエスタン・リーグで97試合に出場し、打率1割8分5厘、2本塁打、24打点。ウエスタンの規定打席到達者で唯一、打率は1割台と苦しんでいます。三振はこれまた同リーグで唯一の3桁となる117。プロの壁に苦しんでいる-というのが偽らざるところです。
しかし、下半身の強化という明確なテーマを掲げ、中長期的な視野で前向きにトレーニングへと取り組んでいます。大器晩成を目指し、まずはしっかりと体力強化、基礎練習に取り組んでほしいところです。数年後、ドラゴンズの中心選手になる日が楽しみでなりません。