ヤクルトよりマシだけど・・・中日は2014年暗黒ドラフトのトラウマを払拭できるか
「上位指名がモノにならないと、チームは少しずつ弱体化していく。あの年のドラフトはその典型だと思います」
そう語るのはスポーツ新聞の中日担当…いわゆる「ドラ番記者」です。あの年とは2014年のこと。今では想像できないかもしれませんが、落合監督率いる中日は2010年、11年とセ・リーグを連覇。高木監督のもとで迎えた12年も2位と上位に位置していたのです。
それが13年以降、2019年までは7年連続Bクラスという体たらく。前述のドラ番記者は言うのです。
「FAや外国人補強もありますが、チーム作りの基本はドラフトによる新人獲得です。これを誤ってしまうと、チームの編成に狂いが生じます。となると、我々のトラウマは14年の暗黒ドラフトですよ。あの辺から、『常勝・中日』のカラーが変わってしまったわけですから」
この年、中日は9人もの大量指名を決断します。獲得した男たちは下記の通りです。
1位 野村亮介投手(三菱日立パワーシステムズ)
2位 浜田智博投手(九産大)
3位 友永翔太外野手(日本通運)
4位 石川駿内野手(JX‐ENEOS)
5位 加藤匠馬捕手(青学大)
6位 井領雅貴外野手(JX‐ENEOS)
7位 遠藤一星内野手(東京ガス)
8位 山本雅士投手(四国IL徳島)
9位 金子丈投手(大商大)
9人中、高校生はゼロ。派手さはいらない。名より実をとった即戦力ドラフトのように見えます。そして加藤、井領、遠藤の各選手はレギュラーではないものの、バイプレーヤーとして今も1軍の舞台で奮闘しています。