「現行ナゴヤドーム」最終戦、これまでと未来が凝縮されたような展開に ホームランウイング導入でどんな展開が待つか
■内野ファウルゾーンにも新たな席が
こうして例を挙げてみても、フィールドの形が変わることによる影響は計り知れない。1試合でこれだけあるのだから、年間70試合以上消化すれば相応のサンプルが生まれる。
ちなみに、形が変わるのは外野だけではなく、内野のファウルゾーンも狭くなる予定。既存のフィールドシートに加え、外野方向に「アリーナシート」が開設される。一塁・三塁に各55席を設けるとのことで、ある程度のスペースを割くはず。これまで邪飛だったものがファウルになり、打ち直しで安打になるケースは容易に想像がつく。
きっと、しばらくは本塁打が増えて歓喜するのと同時に、手痛い一発も数多く打たれて、新しいフィールドを恨むこともあるだろう。それでも時代の流れには逆らえないし、興行という観点ではある程度点が入った方が盛り上がる。息詰まる投手戦だとビールを飲むのも忘れてしまいそうだ。
ドーム開場30周年、球団創設90周年の節目、中日は歴史の曲がり角に差し掛かる。現行のドームで味わった歓喜と屈辱を胸に、新たな時代に進む。
[文:尾張はじめ]
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