楽天が「明桜・風間」ドラ1候補明言で断ち切りたい「負の歴史」
みちのくスターは、のどから手が出るほど欲しい! そんな思いがにじみ出るようだ。
プロ野球・楽天の石井一久GM兼監督が23日、ノースアジア大明桜(秋田)の最速157キロ右腕、風間球打(きゅうた)投手(3年)を今秋ドラフト1位候補としてリストアップしていることを明かした。
風間は山梨出身で、秋田の高校で過ごした3年間で急成長を遂げた。今夏甲子園の2回戦で明徳義塾(高知)に敗れたものの、全国デビューとなった3年最後の夏に最速152キロをマークし、評価を上げた。
石井監督は「素晴らしい球を投げるので、ドラフト1位候補で間違いないと思います。高校生の中では体格もいいし、腕の使い方もしなやか」などと語った。リストアップ段階ながら、編成トップの発言だけに、事実上の「1位宣言」といっていい。
50年ぶりに誕生した新球団・楽天はドラフト会議に2004年から参加。東北に本拠地を置く地域密着球団として、ゆかりのある選手獲得を目指してきたが、ドラフト1位に関しては有望選手と縁がない。菊池雄星、佐々木朗希らを抽選クジで外し、いまだ「おらが村のスター」獲得を実現できていない。
とくに甲子園で活躍するような全国区の高校球児は、地元から熱烈な応援を受け、卒業後も長く愛される存在になる。楽天にとって、みちのく球児のドラ1獲得は大命題でもある。
これまで東北出身ドラ1で活躍したのは、20年まで46勝をマークした八戸大の塩見貴洋(10年)くらい。楽天が「逃した魚」をピックアップした。