宇津木妙子氏と山田恵里氏がインタビューで語る「ソフトボール界のこれから」
15日、栃木市のつがスポーツ公園で行われたソフトボールのイベント「東京オリンピック金メダル記念・みんなで1万本ノック」に参加した元ソフトボール日本代表監督の宇津木妙子氏と、東京オリンピックで日本代表の主将を務め金メダル獲得に貢献した山田恵里氏(デンソー)にソフトボール大好き芸人として活動するはつぞのゾノ氏がインタビューを行った。
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東京オリンピックを最高の形で終えた今、ソフトボールのこれからについて
Q.東京五輪でソフトボールが競技復活したことで多くのメディアを通じてソフトボールの魅力が再び広く知られました。そこで五輪を目指したいと思う学生も多くいたと思います。パリ五輪では開催種目から外れた今、夢を抱いた学生達はどこを目指してほしいと思いますか?
宇津木氏「そうですね、オリンピックが無くなってもソフトボールが無くなるわけでは無いので、ソフトボールを通じてみんなで一つになって、力を合わせてなにかにチャレンジするっていうのは大事なことじゃないですか。オリンピックはみんなの夢かもしれないけれど、それ以前にソフトボールができる環境にいるって事に感謝をしてこれからもソフトボールを続けてほしいと思います」
山田氏「私は3大会(2004アテネ、2008北京、2021東京)オリンピックに出させてもらって、やっぱりあの舞台が最高の舞台なので、またオリンピック競技に復活して欲しいという思いがすごく強いので…でも私一人では何もできないので、(宇津木さん)一緒にヨーロッパ行ってください(笑)」
宇津木氏「まあ本当にヨーロッパ、アフリカの諸国ではまだまだソフトボールがメジャーじゃない事がオリンピック競技になれない一番の理由だと思うので…。でも今回のオリンピックみたいに追加種目で入る可能性はあるので、諦めずにソフトボールを世界に広める活動をしていって欲しいなと思います」
Q.最近Instagramを始めた宇津木さん。インスタを始めたキッカケはなんですか?
宇津木氏「やっぱりソフトボールがまたオリンピック(の開催種目)で除外されたってこともあるので、その中でどうやってソフトボールを伝えていくかって思った時に、みんな(InstagramなどSNS)こうやってやってるよっていうのを聞いて、ソフトボールをみんなに広めて知ってもらうことがまず一つのきっかけ作りになるのかなと思って始めてみました。自分の生活を出して知って貰うことも大事なことなのかなと思って、楽しんでます(笑)」
Q.毎日休みなしでソフトボールに関わっている宇津木さん。色々とキツいときもあると思います。そんな時はどんな風に切り替える様にしていますか?
宇津木氏「今回の1万本ノックでも、やれなかったらどうしようと思ってトレーニングとか自分なりにするじゃないですか、それが逆に励みにもなるし、やっぱり子供たちが喜んでいる姿が浮かぶじゃない? もちろん年齢的に疲れるけども(笑)
でも相手がいて、その相手に対して完璧にしていかなきゃいけない責任もあるし、その点それが生きがいにもなるし、しんどいから云々じゃなくて、待っている子供たちのためには頑張らなきゃなっていつも思ってるから、しんどいからどうこうとかはあまり考えた事がないね」
はつぞの氏「皆の為って事ですね」
宇津木氏「皆の為にと言うか、それが自分の為になっているし生きがいになっている感じですね」
Q.山田選手に質問です。今年も現役続行というのが率直に嬉しく思います!五輪を3度も経験し、山あり谷ありだったソフトボール人生。山田選手からみて、ソフトボールはこれからどんな風になってもらいたいですか?
山田氏「今年で21年目のシーズンになるんですけど、ソフトボールをやらせてもらう環境っていうのは、いろんな方の支えとかご支援のおかげで年々良くなっているのは感じているので、オリンピックがあるない関係なく、もっと輝ける場所であって欲しいと凄く思います。まだソフトボールを『職』としてできていないので、『職』として出来るようになったらいいなと思っています」
Q.ロス五輪(2028年)でまたソフトボールが競技復活の話も出ています。山田選手はどんな形で携わりたいですか?
山田氏「選手として行くことはないと思うのですが、自分は今までソフトボールしかやって来なかったので、色々な事を勉強していきたいと思うし、ソフトボールに還元していきたいという思いは強いので、応援者なのか、(チームの)中に入っているのかその時になってみないとわからないですけど…。
自分より何十倍もソフトボールに貢献してきた方が目の前にいる中で話をするのは大変恐縮なんですけど(笑)、色々して下さっているのを任せきりじゃいけないと思うし、上野さんがソフトボール界を長年引っ張ってこられたと思うんですけど、そこも任せきりじゃいけないという思いが強いので、今までの経験を生かしていきたいです」
宇津木氏「やっぱりこれからのソフトボーラーにお願いしたいのは、自分達を知って貰う事、チームじゃなくて一人一人の『個』が、自分のファンを増やすような事をしていかないと(競技自体が)メジャーにもならないと思うし、個人が自分のファンを増やすことがこれからのリーグの活性化にもなると思う」