【シェーファーアヴィ幸樹の視点】劇的な”後半”の逆転劇は「練習量の賜物」会場の声援も後押しに【バスケW杯】

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比江島は3ポイント成功率85.7%(6/7)という驚愕の数字を残し、23点を挙げてチームW牽引した(C)Getty Images

 8月31日に「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の17-32位決定ラウンドが行われ、日本代表(FIBAランキング36位)が86ー77でベネズエラ代表(同17位)を下した。来年のパリ五輪の切符獲得に王手をかけたこの試合を、「現役選手」はどう見たのか。日本代表として東京五輪を戦い、現在は右膝前十字じん帯断裂から復帰を目指すシーホース三河のシェーファーアヴィ幸樹に試合の感想と次節カーボ・ベルデ戦へのポイントを聞いた。

【動画】「マコは止められない」日本を救った比江島慎のファインショット





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 本当に嬉しい逆転勝利でした。ただ、もうちょっと普通に勝ってくれないかなと(笑)。なんで毎回こうドラマチックな展開にするんだろうって(笑)。

 まあ、冗談はさておき、試合序盤は向こうのペースで試合が進んでしまって、第3クオーターになっても日本はなかなか流れをつかめませんでしたね。でも、そのなかでもずっとハードなディフェンスを続けてきたので、最後に流れが来たときに一気に攻守がつながったという感じでした。

 ベネズエラ戦は「比江島ショー」でしたね。本当に比江島慎選手は最高でした。チームとして3ポイントがなかなか入らなかったなかで、比江島選手だけ決め続けていた。間違いなく、あの人のおかげで日本に流れが来たと思います。

 3ポイントも大きかったですけど、一番のインパクトは、馬場雄大選手からのパスを受けてファストブレイクから決めたエンド1ですね。あれで逆転に成功して、そこからはもう日本がリードを奪われることなく、完全にペースを掴んで勝つことができました。

 日本が後半に良いバスケができた要因の一つとしては、日本の練習量の賜物というか、速いテンポを日本は維持できるけど、相手は徐々に疲労して動きが落ちてくる部分があると思います。あとは何といってもホームなので、観客の後押しが本当に力になるんです。皆さんの応援によって、勢いが加速する部分は大いにあると思います。

 加えて、相手が日本をスカウティングしてアジャストしてきたことに対して、最終的にそれを踏まえて修正し、良い部分を出せているところもあると思います。第2、第3クオーターあたりは、富永啓生選手がなかなかシュートを打たせてもらえなかったり、河村勇輝選手がドライブさせてもらえなかったりと、相手が対策してきて、なかなか日本の特長が活かせない場面が多かったんですが、終盤にそれを踏まえて打開策を見出し、河村選手がパスに切り替えたり変化をつけた。そういう流れのなかで、比江島選手が試合を決める活躍をしたんです。

 トムHCも誰が乗っているかをしっかり見極めているから、第4クオーターのメンバーは試合によって変わりますよね。流れを活かした采配が、勝利を呼び込んでいるんだと思います。

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