巨人の1位は本当に近畿大・佐藤なのか ドラフトの一寸先は闇 熾烈な情報戦
しかし-。
ドラフトは水面下で各球団の思惑がうごめき、何でもありの世界。こういった『約束』が反古にされるケースも多々あります。
前述の記者は言います。
「2006年の高校生ドラフト直前のことです。当時の巨人のスカウト部長が外れ1位の選手について言及し、いきなり『広陵の吉川光夫や瀬戸内の延江大輔ら左投手』と言い出した。『ウチは左が手薄だから』という説明に担当記者は『ほうほう』と頷き、記事にしたんです」
その結果は…。
「1位の愛工大名電・堂上の抽選に敗れた巨人が、外れ1位で指名したのは、あの坂本勇人でした。巨人は外れ1位で何とか坂本を確保するために、わざと『左投手が…』と報道陣を煙に巻いたわけです。情報戦を制するためにはメディアを使って攪乱させるのも、一つの手。今回も球団は佐藤の名前を出していませんから、『ふたを開けてみたら…』という可能性も十分あると見ています」
確かに現在、首位独走の巨人ですが、先発投手陣が手薄なのは気になるところ。このまま佐藤の人気が高まり、大抽選が避けられない状況となれば、方針転換の可能性も否定できません。
「古くは1985年のPL学園・清原和博さんの涙が有名ですが、当日になるまで全くどうなるか読めないのがドラフトの面白さ。清原さんは愛が強すぎて巨人への憎しみに変わったかもしれませんが、ドラフトは恋愛と同様に『別れても恨みっこなし』で臨むべきでしょう」(前述の記者)
ここから約3週間、各メディアを舞台に展開される球団の駆け引きにも注目していきましょう。それも含めて、ドラフトの魅力なのですから。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]