猿まね厳禁!有望若手が首脳陣を困惑させた「越境」合同自主トレの弊害
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上達するには、まねることから。プロ野球トップ選手に教えを請い、シーズンオフは所属球団に関係なく、合同自主トレを行う選手が増えてきた。ただ、技術を吸収しようと影響を受けすぎるあまり、自分の長所を消してしまっては元も子もない。
今年のキャンプで、セ・リーグの若手主力選手2人に「異変」があり、首脳陣を困惑させる騒動があった。
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中日では、近未来エース候補の高橋宏斗(20)がオリックス・山本由伸(24)とそっくりの投球フォームになってキャンプイン。シーズンオフの2か月間、自主トレをともにした山本の左足を上げない新フォームをコピーしたような形に変わっていた。
ブルペンを視察して驚いた立浪和義監督(53)は「山本投手と自主トレに行って、帰ってから明らかにフォームが変わっているんでね。山本投手の良いところと、高橋の良いところがあるわけで、全部が全部、一緒にしようとするとおかしくなる。合う、合わないがある」と元に戻すように促した。
高橋は昨季6勝7敗、防御率2・47の成績を残してWBC日本代表に最年少で選出された。期待の成長株が、まるで別人のフォームになって現れたら、首脳陣が慌てるのも無理はない。高橋は左足を上げる昨季までに近いフォームに戻したが、本人がどこまで納得して、WBCまでの短い調整期間で状態を上げられるか。
阪神では、若き長距離砲の佐藤輝明(23)がソフトバンク・柳田悠岐(34)に似た打撃フォームにモデルチェンジしてキャンプイン。球界屈指の左打者・柳田に弟子入りを志願し、日本ハム・清宮幸太郎(23)、ロッテ・安田尚憲(23)らとともにオフの合同自主トレを行っていた。