早田ひなが“新旧エース対決”を制した熱戦で、流れを変えた「たった1点」のミス

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 そして次のラリー、早田がギリギリ届いたボールを高く打ち上げてやっと返したが、頭の高さほどまで弾んだそのボールを張本はスマッシュミスしてしまう。絶対にミスの許されないボールだった。たった1点だが、こういうミスの後に流れが変わった試合は数知れない。そこから早田はまったくミスをしなくなり、逆に張本はハイリスクの攻めを強いられてわずかにボールが外れ、最後は9-11と逆転を許した。新旧エース対決を制して初優勝を手にしたのは早田だった。

 12月10日からはWTTファイナルズ香港が始まり、組み合わせによっては再戦の可能性がある。さらに来年1月には、早田が張本に決勝で2連勝中で、史上4人目となる4連覇がかかる全日本選手権が控えている。当然、張本は初優勝を狙うが、これに伊藤美誠、平野美宇、橋本帆乃香、大藤沙月らが割って入る。この層の厚さも日本女子の強みだ。

 才能ひしめく卓球日本女子の熾烈な戦いに目が離せない。

[文:伊藤条太(卓球コラムニスト)]

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