ワケありトレード2連発!巨人長野「密約」説、西武の「不祥事」交換の背景は
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何やら、きな臭いトレードが2件も同日に発表されたのは偶然か。
11月2日、巨人は広島の長野久義外野手(37)を無償トレードで獲得したと発表。また、日本ハム・佐藤龍世内野手(25)と西武・山田遥楓内野手(26)の交換トレードも両球団から発表された。
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長野は5年ぶりの「出戻り」。19年、巨人にFA移籍した丸佳浩の人的補償として、広島に放出された形だった。長く巨人の中心選手だった長野も、広島移籍後は年間100試合出場したシーズンはなく、近年は代打などでの出場が増えていた。今季は58試合出場で打率.211、3本塁打、15打点だった。
広島の鈴木清明球団本部長は、今回の経緯について「彼の野球人生を考えてのこと。2度もドラフトを拒否して、巨人を貫いた選手。いつかユニホームを脱ぐとしたら、やっぱり巨人で、とずっと思っていた。体も技術も、今ならまだ来年も働けるだろうと」。夏ごろからトレードを打診し、成立しなければ、来季も契約を結ぶ方針だったと明かした。
言葉を額面通りに受け取れば、引退や指導者の道など将来を考えた広島の「親心」。だが、広島の外野陣は、メジャーから日本復帰した秋山翔吾の加入で競争が激しく、長野の居場所がなくなっていた可能性は高い。古巣復帰に巨人ファンは歓喜しているが、戦力的に多くを望むのは難しいだろう。
また巨人では長野がつけていた背番号7が空き番だったことで、一部ファンからは「最初から決まっていた話では?」という『密約説』も浮上。長野と同じような境遇で、巨人の功労者ながら人的補償で西武に移籍した内海哲也の背番号26は、すでに他の選手がつけている。「7番は巨人が長野のために空けて待っていた」と勘ぐられても仕方ないだろう。