大記録達成、新星の登場、20年目の初優勝…2024年のプロ野球交流戦「三大ニュース」
水谷の活躍は多方面から注目を集めた(C)産経新聞社
5月末から始まったセ・パ交流戦は盛況のうちに終了。今季も普段は見られない対決や応援風景に心躍ったファンは多いのではないか。本稿ではそんな交流戦の三大ニュースを選出。さまざまな出来事を振り返りつつ、週末からのレギュラーシーズン再開に備えよう。
■ノーノー、23年連続勝利…投手による大記録の達成
まずは投手の大記録達成に目を向けたい。広島の大瀬良大地は6月7日のロッテ戦でノーヒットノーランを達成。本拠地・マツダスタジアムでの達成は、2009年の開場以降初めての出来事だった。近年は低迷が続いている大瀬良だが、今季はここまで防御率0点台をキープと復活を印象付けている。伝家の宝刀カットボールを武器に、今後も首位に立つチームを引っ張っていくはずだ。
ヤクルトの石川雅規は6月2日、敵地での楽天戦で23年連続勝利をマーク。新人からの23年連続勝利はNPB新記録である。この日は5回を零封した石川だが、試合は5回で降雨コールドに。自身9年ぶりの「完封」も同時に記録している。
■両リーグで打者の新星登場
打者の新星も目立つ交流戦だった。日本ハムの水谷瞬は交流戦直前からスタメンに名を連ねると、その名の通り「瞬」く間に主軸を打つように。交流戦史上最高打率.438をはじめ、28安打、出塁率.471も12球団トップの成績で、満場一致でのMVPを獲得した。現役ドラフトでソフトバンクから入団した水谷にとって、忘れられない期間になったことだろう。
巨人のエリエ・ヘルナンデスは交流戦からチームに合流。日本デビュー3戦目のソフトバンク戦(5月30日、東京ドーム)では来日初アーチとなる3ランを放ち、チームの5点差逆転勝利の立役者に。期間中は打率342、3本塁打をマークし、貧打に苦しむ巨人の救世主となっている。水谷もヘルナンデスも長く活躍を続けるためにはここからが本番。数日間の休息を経て、猛打再びといきたい。