パリ五輪の「OA」は誰が適任か?識者が推薦する「3枠」とその「メリット」

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 残る2枠はどうするか。GKは小久保玲央ブライアンと鈴木彩艶がいれば、OKだろう。小久保はこの世代の精神的支柱としても重要だ。ロンドン五輪ではバックアップに林彰洋が指名されたが、基本的にはアテネ五輪の曽ヶ端準以来、本登録にオーバーエイジのGKは使っていない。パリ五輪も小久保と鈴木で問題ないだろう。

 一方、少し気になるポジションは左SBだ。大畑歩夢は予選で大きく評価を高めたが、昨季に最少失点を誇った浦和でほとんど出場機会が訪れなかったように、彼の起用は敵陣での魅力と引き換えに、自陣でのリスクを内包する。ビルドアップ中に股抜きを仕掛けたり、クリアが危うかったり、木村を含めてサイドでの守備連係が拙かったり、危ういタックルに行ったりと、プレーに信頼感が足りない。和製マルセロ感のある大畑のスタメンは、対戦相手に狙われる恐れがある。個人的には不安だ。伊藤洋輝や町田浩樹に声をかけ、高さを含めて左SBを補強し、DFラインの隙を無くしたいところ。

 ただ、これで2枠を使ってしまうと、残りは1枠しかない。中盤か、前線か。

 久保建英、斉藤光毅、三戸舜介らを呼べるか否かにも左右されるが、出来れば、伊東純也、三笘薫、上田綺世辺りから誰か一人を呼びたいところ。A代表でも彼らがいるといないでは大違いであるし、三笘は怪我からの復帰次第だが、彼や伊東はピッチにいるだけで対戦相手に畏怖を抱かせる。また、パリ世代は平河悠や山田楓喜など精度の高いクロッサーが多いので、ゴール前で競り勝てる上田を呼ぶ意味は大きいのではないか。前線のどこかに、もう一つ突き抜けた個が欲しい、というのが総論だ。

 その場合は中盤にオーバーエイジを使えなくなるが、藤田譲瑠チマ、松木玖生、荒木遼太郎、さらに抜群のフィニッシュを誇る鈴木唯人。彼らと山本理仁や川崎颯太、田中聡を含め、中盤の候補はアベレージが高いので、U-23世代で固めてもいい。

 すべては誰を招集できるのか、それ次第なので、皮算用には違いない。ただ、U-23アジアカップを通して、CBと左SB、前線は戦力アップが欲しいと感じた。必然、これらのポジションはオーバーエイジの候補になるのではないか。





[文:清水英斗]

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