パリ五輪からA代表へステップアップするのは? 識者が注目する4人とその理由
最後にDF、高井幸大だ。蹴って、走って、競って、図太さもある才能の塊のような選手だ。素材はワールドクラス。スペックに欠点がないのは、現代センターバックにとっては大きな長所と言える。ただし、その能力の高さ故か、準備が悪くても間に合ったり、やられそうになっても身体の幅でどうにかしたりと、辻褄を合わせているので決定的なミスにならないが、本来はもっと良い準備ができる場面が目につく。
昨季の川崎でも、高井が出ている試合はスコアが荒れる傾向が強く、彼の立ち位置や判断、集中力に起因するミスが多かった。今季は改善し、五輪代表でも川崎でもそうしたミスが減った印象はあるが、無くなったわけではない。
彼がより成長するためには、辻褄を合わせられないほど強力な選手たちと日常を戦うため、欧州クラブでステップアップするのは一つの方法だ。しかし、その場合は昨季の川崎での経験のように、失点に絡みすぎて出場機会が激減する恐れもある。そこは心構えというか、一度A代表に高井を呼び、先輩センターバックたちがどんな準備、駆け引きを行っているのか、刺激を与える環境に入れたほうがいいのではないか。
難しいポジションなので、今すぐA代表のスタメンに送り出せるとは思わない。だが、素材的には世界のセンターバックと比肩する選手。これから先、さらに能力を引き出すためには環境が何よりの名コーチだ。
[文:清水英斗]
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