新たな「最強の矛」と「最強の盾」が激突 ラグビーリーグワン決勝は神戸S×東京ベイ
この試合、最大の殊勲はハラトア・ヴァイレアのコンバージョンチャージだろう。後半20分過ぎにゴール真下にトライを決めた後のコンバージョンキック。あまりにイージーな位置だったゆえ、キッカーの斉藤誉哉はあまり距離を取らずに、そして相手選手の動きを確認することもなく漫然とコンバージョンキックを蹴ってしまった。ヴァイレアは被トライ後の円陣に加わらずにキッカーを注視しており、猛然とチャージをかけ、ものの見事にキックをブロックしてしまったのだ。
これで埼玉WKに傾くかに見えた試合の流れがピタリと止まってしまい、S東京ベイが息を吹き返した。そして最終的にはここで入らなかった2点の差で、終了間際の追い上げも届かず勝負が決まってしまったのだから埼玉WKにとっては悔やんでも悔やみきれない大きなミスだった。
さて、決勝は「最強の矛」である神戸Sと「最強の盾」であるS東京ベイとの間で争われることとなった。今シーズン、両チームは奇しくも初戦と最終戦で対戦しており、勝敗は1勝1敗。ただし、シーズンの深まりとともに成長した神戸Sは、シーズン序盤とは別物のチームになっていると言え、最終戦で足掛け7年に渡り29連勝とホームえどりくではめっぽう強かったS東京ベイを破っている。
成長著しい「矛」が「盾」を打ち砕くのか、それとも円熟の時を迎えている「盾」が「矛」を叩き折るのか。固唾を飲んで見守るような試合が展開されるはずだ。
[文:江良与一]
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