「一部の審判の判定はファンを失望させた」柔道ルール改正を英メディアが提言 「オリンピックの観客はもっとアクションや美しい動きを見たいと思っている」

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 ファンの失望を呼んだとしてフォーカスしたのは、競技最終日に行われた日本代表がフランス代表と戦った柔道団体決勝第5戦だった。阿部一二三が1階級上の73キロ級で臨み、同級銀メダルのジョアンバンジャマン・ガバと延長戦を含め約9分の死闘をくり広げた試合だった。

 この試合では阿部が階級が上のガバに対して積極的に攻めながら、一方のガバは技がかけられず、終始逃げの姿勢となった。ガバに対し、指導が2つ与えられるも、阿部の勝利となる「3つ目の指導」が与えられなかったことも話題を呼び、海外のファンからも「3つ目のシドーはどこ?」と判定に疑問の目が向けられた。

 記事の中では「日本とイタリアは大会初期から審判の判定に不満を漏らしていた」として、日本は大会最終日の混合団体戦で「阿部一二三が攻撃したにもかかわらず、ガバが3回目の指導を受けられなかったときに、さらに不満が漏れた」とガバが最終的に阿部を倒した試合が物議を醸したとした。

 そうした判定の統一感のなさなどの問題を踏まえて、同メディアはルール改正の必要性を訴えた。

 「28年のロサンゼルス大会まで柔道で慎重な傾向が続くなら、数年前のフリースタイルレスリングで行われたように、IJFはそれを防ぐための対策を講じる可能性がある」とルール改正の必要があると踏み込みながら、「柔道は伝統と歴史に支えられたスポーツであり、いかなる変化も議論の対象となり、近い将来に世界的な変化が見られることは難しいかもしれないが、オリンピックの観客はより多くのアクションとより美しい動きを見たいと思っているのは事実だ。ロサンゼルスでそれが実現することを期待する」と結んだ。

 日本の国技である柔道は今や「JUDO」として世界に数多くの競技人口を増やしている。各選手の技術向上とともに、柔道の良さを伝えるための分かりやすい施策も求められている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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