楽天入りした西川の「あの弱点」をあえて言及した石井監督のマネジメント力とは
楽天入りした西川遥輝外野手(29)が石井監督への「恩返し」を誓っている。
日本ハムから自由契約となり楽天入りが正式に決まった西川は「もしかしたら野球ができないんじゃないかとネガティブな考えにもなった。また野球ができることに非常に喜びを感じています」とオンラインで行われた入団会見で率直な心境を語った。年俸は2億4000万円から65%ダウンとなる8500万円。厳しい現実を突きつけられたが、野球を続けられる喜びが勝った。
指揮官からの熱い言葉に胸を打たれたという。「石井監督から『これは運命なんだ』と言ってもらえたことが僕の中では決め手でした」。日本ハム時代は高い出塁率と通算311盗塁の脚力を誇り、今季を含め過去4度の盗塁王に輝いた球界きってのスピードスターが日本ハムから自由契約の通告を受けたのは11月中旬のこと。今季は盗塁王のタイトルこそ獲得したものの、130試合に出場し、打率・233、3本塁打、35打点と低迷。本人の言葉にもあったように「野球ができないんじゃないか」と思い悩む日々もあった。
そこに届いたのが楽天からのオファーだった。チーム盗塁数45は4連続リーグワースト、9年ぶりの日本一へ向けて、機動力向上は欠かせないピースでもあった。一方で石井監督はあえて、西川の「弱点」も口にしている。「みなさん肩に問題があるところを言うと思う。そこを補う部分は、守備範囲にしてもしっかりと持っている選手」とコメント。これまで西川の課題として指摘され続けてきた肩の問題を認めた上で、前向きにとらえてみせたのだ。