「再生工場は築けず」石井楽天の「アキレス腱」とは 【楽天・石井GM通信簿・前編】
【石井GMが携わったほかの主な補強】
19年
由規(ヤクルト戦力外)
酒居知史(ロッテからFA移籍・美馬の人的補償)
22年
西川遥輝(日本ハム「ノンテンダー」で自由契約に)
川島慶三(ソフトバンク戦力外)
釜元豪(ソフトバンク戦力外)
正随優弥(広島から現役ドラフト)
◆トレード補強=「C評価」
移籍推進派を公言し、4年間で14件ものトレードをまとめた。他球団と比較しても、短期間でこれほど動いたGMはいない。楽天で106本塁打を放ったウイーラーの放出は球界を驚かせた。巨人にトレードしたウィーラー、高梨がそろって移籍先で活躍したが、石井GMは「放出した選手に活躍されたら困るという考えは僕にはない。古くさい考え方」という持論で、補強全般に積極的だった。
球界の活性化、という点での貢献度は大きいが、加入選手では涌井と炭谷以外にめぼしい活躍を見せた選手はいないことも事実。トレード以外でも、日本ハムから獲得した西川も全盛期ほどの働きはできなかった。地元仙台出身の由規、橋本らを獲得して再起のチャンスを与えたが、結果にはつながらなかった。
他球団で伸び悩む選手を再活躍させたヤクルト時代の恩師にあたる野村克也氏は「再生工場」と呼ばれたが、再生させる難しさを石井GMは痛感したに違いない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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