「まずは試合を楽しむことが一番」錦織圭が語った”1年8か月ぶり”復帰戦への意気込みと思惑「スタミナは多分なんとかなる」
―――出場を決断したのは実戦でしか得られないものや、タイミング的なものなどがありましたか?
なるべく早く試合に出たいというのはありました。自分の中では90か100ぐらい出せるレベルにはいると思っています。とりあえず試合に出てみたいというところに、今回はチャンスをいただけたので良いタイミングでした。
―――夏頃にはちょっと戻れないかも、と頭をよぎったと言われていましたが、気持ちの部分はかなり辛い1年8か月でしたか?
めちゃくちゃ長かったですね。1年弱のときに、半年ぐらい動けずにリハビリして、やっと(試合に)出られるかなというところで、また原因不明の痛みが出て、いつ戻れるかわからないっていうところが、かなりストレスはかかっていたんですけど、なってしまったものは、どうしようもないので、ほぼ無心でやっていました。
―――昨年にフェデラー選手が引退、ナダル選手も来季での引退を発表しました。アルカラス選手など世代交代が進んでいますが、その状況をどう見ていますか。
若干怖いのはトップの若い選手と試合をしたことがないこと。僕がちょうど(ケガで)いなくなった時に、(トップ戦線に)出てきたルード、シナー、アルカラスももちろん。彼らとは試合もしていないし、間近で見てもいなかった選手たちがトップ10に入ってきて…という新しい時代になっている期間を逃しちゃったので。特にアルカラスのテニスを見ているとちょっと規格外の感じがするので、彼とやれるレベルに戻れるかなという不安があります。
フェデラーの引退が個人的にはすごく残念でした。試合を見返していると、もう一回、戦いたいな、と唯一思える人だったので、そこは寂しさがありますね。
―――今は期待と不安どのような比率でしょうか。先月は「100・100」とおっしゃっていました。
今、150・150ぐらいです。不安も結構あります。自分のテニスにどうしても納得いかない部分が多いので、そこは…。何回も復帰は経験しているので、そのプロセスは慣れているといえば慣れているのですが、どうしても自分の理想と現実がかなりかけ離れているので。そういう状態での試合で、どうなるかなという不安が若干大きいのと、久しぶりにテニス会場に来るというのが、若干鼓動が早くなるというかそういう面もあります。同時に(復帰)試合もどこかでやらないといけないので、その楽しみもあります。
―――戻るまでに時間がかかるというのは、技術面、試合勘、スタミナなど、どういうところでしょうか。
スタミナは多分なんとかなると思います。もちろん(実戦を)やっていかないと得られない部分はあると思いますけど、そこはそんなに心配してないです。ただ、どうしても感覚っていう部分が…。ボールを毎回、真ん中で捉えられなかったり、コントロールが若干ぶれてしまったり、狙ったところにボールが入ってくれないのは試合をしていかないと(感覚が)得られないところなので、真ん中で打ち合う分には、きれいに打てるんですけど、どうしてもポイント練習が始まってしまうとグラグラになっちゃう部分があります。
【放送・配信情報】
6/14(水)午前7:00~「錦織圭出場!男子テニス ATP チャレンジャー プエルトリコ」※錦織出場試合のみ
1回戦 C.ランモ(アメリカ)-錦織圭
WOWOW ライブで生放送。
午前 7:00 以降 WOWOW オンデマンドでライブ配信(アーカイブ配信あり)
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】「私たちは悪くない」加藤未唯組を失格に追い込み批判殺到のスペイン人選手が猛反論!「少女が怖がって泣いていた」
【関連記事】「不公平の極みだ」加藤未唯の全仏OP失格の波紋続く ダブルス王者は審判を糾弾「主催者による最悪の決定」
【関連記事】いまだ揺れる“加藤失格問題”に仏ラジオ局は「カトウは不正の犠牲に」と嘆き 元大会ディレクターは「愚か決断」と糾弾