猛暑でも甲子園開催あるのみ 世間が「札幌ドームを使え」と提言しても変わらない理由
しかしスポーツ紙のデスクは首を横に振り、こう語るのです。
「甲子園ではなくドーム球場へ、というのは高校野球の現場から遠い識者の意見でしょう。高校野球に携わる球児や指導者にとっては、『聖地』甲子園球場で戦うことに意義があるからです。クーラーの効いたドーム球場で涼しいからいいでしょう、という話ではないんです」
そして、こう続けます。
「阪神園芸の職人たちが精魂込めて整備した黒土と芝生のグラウンド。そして澄み渡る青い夏空。ブラスバンドの音色と声援が響くアルプススタンド。一度、足を踏み入れたら分かると思うんですが、あの世界観は甲子園球場でしか成立しないものです。当事者たちの強い希望がある以上、『会場をドーム球場に』というのは現実問題、選択肢に入らない。『甲子園でいかに安全に行うか』をさらに、模索していくことになるでしょう」
まずはこの夏、高校球児たちが熱中症などに苦しむことがないよう、安全な大会運営を願うばかりです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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