堀口恭司、リングに戻れる日は「きっと特別な日に」、「コロナ後にこの思いを・・・」
「自分ができると思っていたことが全然できなくなっていた」、リハビリの進捗、苦悩を語る
大怪我からの復帰、宿敵へのリベンジを掲げる格闘家の堀口恭司選手。リハビリの状況、そして復帰にかける思いを聞いた。
RIZINとBellator、2団体のベルトを提げて臨んだ2019年8月の「RIZIN.18」。売り出し中の気鋭・朝倉海に、キャリ初のKO負けを喫するという辛酸を嘗めた。敗戦直後からリベンジに燃えトレーニングを重ねていたが、騙し騙しやり過ごしていた体が悲鳴をあげた。
「前からずっと痛みを感じていて、徐々に悪化していったという感じですね。8月に試合があってその試合は負けてしまったんですけど、9月の終わりに練習を再開した時にも違和感がありました。ある日のスパーリング中に膝の関節が外れるようなアクシデントが起こったんですけど、自分で関節をはめ直して練習を続けました。翌日もステップしただけで外れてしまったので、さすがにこれはおかしいと思ってコーチに相談しました。コーチの薦めでドクターに診てもらったところ、即手術が必要だと言われましたね」。
診断の結果、右膝前十字靭帯の断裂、半月板損傷により全治10カ月の大怪我。長期離脱を余儀なくされた。
「リングに上がれないのにベルトを持っているのはおかしいと思ったので、自らの判断で2団体とも申し入れてベルトを返上しました。ベルトや地位に未練はないので、ベルトを獲った時もそうでしたけど、返す時も実感はありませんでしたね。周りの人たちに言われて、『ああ、そうなんだ。また獲りにいかなきゃ』というくらいの感じですね」
2019年の11月にアメリカで手術を受け、直後は車椅子での生活を送っていた。一歩も歩けない状況でも、気持ちは前向きだった。
「ほとんど寝たきりでしたけど、ベルトを獲り返すことしか考えていませんでした。あと、今はゆっくり休んで、体を万全にすべき時なんだと捉えていました。まだ動けない時は部屋でゲームをして、動けるようになってからは大好きな釣りで気分転換をしていましたね」