【リーグワン】モウンガを輝かせた「All for one」 BL東京の連覇に見えたチームの総合力

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2季連続のMVPに輝いたモウンガだけでなく、BL東京はチームとして高い次元で機能していた(C)産経新聞社

 リーグワン2024-25シーズンプレーオフ決勝はシーズン1位の東芝ブレイブルーパス東京(以下BL東京)と同3位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下S東京ベイ)との間で行われ、18-13でBL東京が勝利した。BL東京は昨シーズンに続いての2連覇を達成し、前身のトップリーグ時代からの通算優勝回数を7回に伸ばした。

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 国立競技場に詰めかけた51000人超の観客の前で、2024-25シーズンの掉尾を飾るにふさわしい熱戦が繰り広げられた。S東京ベイのキックオフで開始されたこの試合のファーストコンタクトは両チームのキャプテン同士の激突。ボールをキャッチしたリーチ・マイケルにファウルア・マキシが猛烈なタックルを見舞い、見事に仰向けにひっくり返した。このプレーはS東京ベイに攻勢をもたらしたが、BL東京はこの勢いを正面から受け止めて攻撃を跳ね返し続け、最後はHO原田衛が接点でボールをスチールし、S東京ベイに傾きかけていた流れを断ち切った。

 4分すぎにはS東京ベイボールでファーストスクラムが組まれた。ここで圧倒されてしまえば、試合全体の趨勢を決定づけることにもなりかねないこのスクラムで、BL東京はS東京ベイのプレッシャーを見事に受け止め、1ミリたりとも後退しなかった。接点でのコンテスト、スクラムといったS東京ベイが得意とする場面で互角以上に渡り合ったことはチームを大いに勇気づけ、いい流れを呼び込んだ。前半8分にゴール前5メートルでのラインアウトを得てからの一連の攻撃でSOリッチー・モウンガが左隅にトライ。ここ一番のチャンスに、最高のプレーヤーにボールがわたり、きっちりとトライを取り切る見事な展開だった。

 前半のボールポゼッションはBL東京55に対しS東京ベイ45、テリトリーもBL東京60に対し40S東京ベイ40と数値的にはそれほど差はなかったものの、数値以上にBL東京が攻めていた印象が強い。今シーズンのリーグワン最少失点と堅い守備を誇ったS東京ベイはトライラインこそ一度しか突破を許さなかったが、かなり振り回されてスタミナをじわじわと奪われていった。

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