世間を驚かせた辞任劇からわずか5日間での決着、吉井ロッテを待つ困難なミッションの数々
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ロッテは来季監督にピッチングコーディネーターの吉井理人氏が就任すると、7日に発表した。吉井新監督は球団を通じて「ただ、ただ驚いています。コーチとして勉強しながらやってきたが、これからは全体のマネジメントを任される立場になるということで、身が引き締まる思いです」とコメントを発表した。
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世間を驚かせたのは、井口資仁監督の辞任から、わずか5日後の決定という異例のスピード感だ。井口監督は今季最終戦となった2日のソフトバンク戦後のあいさつで、辞任を電撃公表。その後「今日決まったこと。選手にも伝えられなくて、ああいう場でしか言えなかった」と説明した。6年目の来季続投は規定路線ではあったが、5位で3年ぶりのBクラスという低迷の責任を取る形となった。選手らほとんどの球団関係者が辞任するということを知らなかったという。
球団フロントは突然の事態に慌てふためいた。「今はまだ白紙。後任を選ぶ作業をこれからしていく、ということ」と河合克美オーナー代行兼代表取締役社長は白紙を強調。新監督選定へのプロセスにはある一定の時間が必要だと思われていた。それが思わぬ内部昇格で決着した。
新監督候補として名前が挙がっていた、生え抜きの福浦和也打撃コーチは、ヘッドコーチとの兼任に昇格する。こちらは将来の幹部候補生。近い将来、福浦新監督が誕生するまでの「つなぎ」の側面や、身近で直接帝王学を伝授してもらう狙いが透けて見える。