村上1人で中日のチーム本塁打数に匹敵?!投高打低が呼ぶ過去3度しかない珍事は今年も起こるのか?

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 ヤクルト村上宗隆のアーチ量産が止まらない。4日の中日戦では高橋宏斗から豪快な51号2ランをバックスクリーン左に運んだ。2日前の50号に続きこのカード2本目となり、中日戦は対戦相手別で最多の13本目となった。

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 この時点で中日のチーム本塁打はリーグ最少の57本。2桁本塁打はビシエドの12本だけで、あとは8本の阿部寿樹、7本のアリエル・マルティネスと続き、1桁台に留まっている。村上一人で中日の本塁打数に並んでしまいそうな勢いだ。

 こんな珍現象が、実は過去にもあった。飛ばないボールと呼ばれた統一球が使用されていた2011年シーズンだ。

 この年は西武・中村剛也が48本塁打で本塁打王を獲得。同シーズンのロッテのチーム本塁打はわずか46本に留まり、中村一人の本塁打数より少なかった。

 最多は井口資仁の9本塁打で、2桁本塁打は一人もいなかった。以下、今江敏晃の8本塁打、カスティーヨと里崎智也の5本塁打となり、とにかく当時はボールが飛ばなかった。打者一人でチームの本塁打数を上回るのは、1954年に西鉄の中西太の31本、毎日の山内一弘の28本が近鉄の27本を上回って以来、57年ぶり3度目の珍事だった。

 2つのシーズンに共通するのは、投高打低傾向だったこと。ただし2011年は飛ばないボールとして理由が明らかだった。今季も同様の疑惑が一時浮上するほどだったが、日本野球機構(NPB)はこれを断固として否定。ボールの反発係数の変更は行われていないと声明を出した。今季の投高打低は、投手の技術力向上によるところが大きいとされている。

 ちなみに2011年のリーグ本塁打2位は、ソフトバンクの松田宣浩で25本。2位との23本差は、1966年に王貞治がつけた22本差を上回る新記録となった。

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