日本開催を続ける井上尚弥に米ファンから不満噴出 米識者は真っ向から異論「イノウエはヘビー級以外で最も稼ぐ選手だ」
そこから井上は5戦続けて日本で試合を行ってきた。当然、“本拠地開催”とあって、批判めいた意見がなかったわけではない。元世界5階級制覇王者のフロイド・メイウェザーJr.(米国)は、昨年7月に実施された井上とスティーブン・フルトンの試合後に「俺がイノウエに求めるのは、アメリカにきて俺たちと同じ土俵で戦うべきだということだな」と断言。「ランダムの尿テストや採血テストを受けたうえで、こっちでやってほしい」と指摘してもいた。
ただ、日本開催によって、ファイトマネーが高額となり、PPVの売り上げ効果も見込めるため、井上をサポートする米興行大手『Top Rank』にとってもメリットはある。ゆえにSNSで渦巻いた先述のような意見に異論を唱える米識者も少なくない。元『ESPN』のスティーブ・キム記者は、こう論じている。
「実際のところ、イノウエはヘビー級以外の選手で最も稼ぐ選手のうちの一人だ。1試合あたり500万ドル(約7億2500万円)を遥かに超えるとされている。アメリカにいるボクサーの大半は、高校の体育館ほどのキャパシティーでも(チケットを)完売させることができないのに、大きな会場を満員にできる外国人ファイターがこっちにやってくると期待している」
今回のネリ戦で東京ドーム開催を実現できれば、世界的にも異例な大興行となるのは必至だ。ここで5万人を超える観客を動員できれば、アメリカ国内で上がった批判に対する明確な答えとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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