豪州やサウジへの国外進出で価値は天井知らずに? 見えてきた“怪物”井上尚弥のSバンタム3戦での「青写真」

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 すでに井上が契約をする米興行大手『TOP Rank』のボブ・アラムCEOとの交渉も進めているというローズ氏は「オーストラリアで開催できるならこれほど歴史的なことはない」と意気込んでいる。

 このオーストラリアでのビッグマッチ構想だけではない。前WBA&IBF世界同級王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)とはサウジアラビアでの対戦も噂されている。中東開催については大橋秀行会長もタパレス戦後に「来年以降なら……。サウジアラビアもありますよ」と示唆していた。

 国外に出れば、必然的に井上のネームバリューがよりワールドワイドとなる。それはボクシング界の酸いも甘いも熟知するアラムCEOも認めるところだ。

 長きにわたって数多のチャンプたちをプロモートしてきた重鎮は、昨年末のタパレス戦で来日した際に「10月にサウジアラビアを訪れた時に、スポーツエンターテインメント部門の一番偉い方にお会いし、彼らの口から最初に出てきたのが『イノウエの試合をサウジアラビアでできないか』という話だった」と吐露。「歴代のスターたちも劣らぬスーパースターだ」と推挙した井上の持つ国際的価値が引く手数多となっている実情を明かしていた。

 当面の照準は東京ドームでのネリ戦になる。それ以降はサウジアラビアでのアフマダリエフ戦か、オーストラリアでのグッドマン戦か。いずれの2カードとも両雄がスーパーバンタム級のタイトル戦線に生き残れるか否かがカギとなるわけだが、実に興味深い青写真だと言える。

 繰り返すが、この理想的な展開に持ち込めるかは、実現が秒読み段階となっているネリ戦次第。まずはメキシコの悪童との対戦実現が待たれるところだ。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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