いまや“怪物”は世界の標的 16戦無敗の英戦士が井上尚弥戦への切実願望を吐露「挑発はしない。でもチャンスが欲しい」
それでも自身の望む世界タイトルを保持する男を“目標”にしないわけにはいかない。去る3月16日(現地時間)にエリック・ロブレス・アヤラ(メキシコ)との「IBOスーパーバンタム級タイトルマッチ」を制していたデービスは、井上戦に対する願望を赤裸々に明かしている。
「(井上戦のオファーがきたら)俺は間違いなく戦うよ。日本であっても100%向かうよ。最高な選手になるためには、最高を倒さなければいけないからね。俺はこの階級で自分が一番だと言いたい。
イノウエとの試合は大きな仕事になるだろうけど、チャンスがあれば戦いたい。彼を挑発したり、呼び捨てにして刺激してまでってことはやらない。でも、俺自身の位置を確認するためのチャンスが欲しい。間違いなくそれに近づけていると思うんだ」
新型コロナウイルスのパンデミック下には、地元サルフォードでゴミ処理の作業員として働きながら、ボクサーとして戦い続けてきた。そんなデービスにとって井上との一戦は成り上がり人生の集大成にもなり得る。ゆえに「チャンスが欲しい」というのは、心の底からの切実な叫びと言えよう。
昨年12月のタパレス戦後に「来年1年間はスーパーバンタム級にとどまる」と公言した井上。年内は5月6日に決まった元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)との一戦を含め3戦を予定している。すでに巷では9月にWBAの挑戦権を持つムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)、そして12月にIBF&WBO同級1位、17戦無敗のサム・グッドマン(豪州)との対戦構想が囁かれているが、成長著しいデービスはそこに割って入れるか。今後のタイトル戦線に注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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