怪物たる所以を見た“井上の8秒” 百戦錬磨の世界王者も唸った初ダウン直後の冷静さ「普通はすぐ立ち上がるんです」

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 この時、「ダウンはしたけど、引きずることはなかった」という王者のクレバーさは、直後の動作に現れた。片膝をキャンバスについた井上は、すぐには立ち上がらない。そして、陣営にアイコンタクトし、カウント8まで聞いてからゆっくり立ち上がった。

 人生初のダウンという緊急事態にも動じず、しっかりとダメージを回復させ、意識をハッキリとさせてから再開に臨んだ。本人が「瞬間に落ち着いて対処することができたので、普段のイメトレが、こうして出たと思います」と振り返った咄嗟の判断は、百戦錬磨のチャンピオンをも唸らせた。

 独占生配信された『Amazon プライム・ビデオ』で解説を務めた元世界3階級制覇王者・長谷川穂積氏は、「たぶん、人生初ダウンだと思うんですよ。初ダウンなのに8カウントまで片膝ついて座っていた。イメージトレーニングしてるんですよ。普通はすぐ立ち上がるんです」と指摘。「初ダウンであれができるというのは、彼はこういうピンチも来るかもしれないと思っていたということ。僕らが想像しているだけで、彼は彼なりにいろんなものと戦っているんだと思います」と絶賛した。

 再開後も攻勢を強めるネリの猛攻をクリンチやバックステップ、ダッキング、ブロッキングと磨き抜いた基礎技術でかわし切った危機管理能力はお見事。しかしながら、井上の怪物たる所以が垣間見える8秒間だった。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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