ドリームマッチは“夢”のままで サウジ王族が訴えた井上尚弥vsデービスの実現に米重鎮アラム氏が苦言「現実離れし過ぎている」

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井上とデービスというハードパンチャーが対戦すれば、壮絶な内容となりそうだが、実現には小さくない壁が立ちはだかる。(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 ボクシング界で異彩を放つ大物が放った言葉が話題となり続けている。

 現地時間5月16日、サウジアラビアの王族で、娯楽庁の長官であるトゥルキ・アラルシク氏が米格闘技専門メディア『MMA Hour』のインタビューに登場。かねてから一部のファンが囁いてきたボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)と、WBA世界ライト級王者のガーボンタ・デービス(米国)の対戦を「私は実現できる」と断言した。

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 もっとも、両雄の階級差は3。ダメージなどを考慮して階級制が設けられているボクシングにおいては、実現不可能な差と言っていい。そうした問題にもアラルシク氏は「適正体重で適切な提案をしてくれれば」と論じたうえで、階級にこだわりを持っている井上側に注文をつけている。

「イノウエは日本のビッグスターであるが、無名の相手と戦い、大金を稼いでいる。KOできる可能性がある相手と戦うことは、イノウエにとってキャリアを揺るがす大きなリスクになるだろう。今のところ、彼の経歴でまともだったのは40歳のノニト・ドネアだけだ」

 挑発的とも取れる発言だ。これに井上を「私がこれまで見た中で最高のファイター」と評するボクシング界の重鎮も黙ってはいなかった。米興行大手『Top Rank』のCEOで、60年以上のプロモーターキャリアを誇るボブ・アラム氏は、英専門誌『Boxing NEWS』のインタビューで「ありえない」と否定した。

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