井上尚弥への“懐疑論”を米記者たちが一蹴 ベストを求める姿勢に感嘆「リスクを冒して結果を残した現役ボクサーは他にいない」
ただ、こうした批判的な意見も『Boxing Scene』の識者たちは一蹴している。トリス・ディクソン氏は「(米国の)世間一般がイノウエの対戦相手を知らないことが、痛手になっている。だが、我々のように彼の偉業を理解する人々にそういうことはない」と指摘。さらに井上が現在よりも上の階級で王者になれるという声をふまえて「たとえ即座に実現しなくても、可能性が語られていること自体、イノウエがどれほど傑出した存在であるかがわかる」と強調した。
また、ディクソン氏は、こうも続けている。
「イノウエは我々がいつも見たいと思う多くの条件を満たしていることを、我々は忘れている。彼はただただ全員を圧倒しただけではない。ノニト・ドネアとの最初の試合では激しい戦いを経験し、ルイス・ネリに対してはダウンを奪われてから立ち上がって勝った。そして、一つだけ確かなことは、彼はボクシング界で最も尊敬されるファイターの一人になるほどの挑戦をし、黄金期を迎える日本ボクシング界の『寵児』になるには十分すぎるほど挑戦したということだ」
果たして、本格的な世界進出を遂げていく中で、井上はどこまで強さを示せるか。ここまで圧倒的な強さを見せてきた傑物のパフォーマンスに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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