「イノウエが恐くないのか?」――元世界王者のシビアな問いに若武者ピカソが告白。実現に動く井上尚弥戦への本音
無論、本人は待ち望んだスーパーファイトの可能性に闘志を漲らせている。去る1月18日にピカソは元世界4階級制覇王者であるエリック・モラレス氏(メキシコ)のYouTubeチャンネル『Un Round Mas』に出演。母国の先達から「イノウエに頭を吹き飛ばされるのは恐くないのか?」と問われ、「恐怖か。そうだね、でも、毎日いろんな人が、早くて朝3時ぐらいから仕事に向かう。彼らだって自分が無事に帰れるかはわからない。ただ前に進む。僕も同じだ」と強調した。
それでも井上の図抜けた強さを熟知するレジェンドからは劣勢を予想するような質問が続いた。
井上を「世界最高」と絶賛するモラレス氏は、「君はまだ24歳の若いファイターだ。一方で“モンスター”は完成されている。世界トップクラスの選手たちを全員倒してきた。だからもう少し経験を積んだ方がいいとは思う。厳しい試練になると思うけど、試合をどうイメージしている?」と質問。
避けたくなるようなレジェンドからの厳しい問いかけだが、ピカソは冷静に答えている。
「ボクシングは挑戦の連続でしょ? だから自分がボクシング界にふさわしいのかどうなのかを確かめたいんだ。もちろん簡単じゃない。実はAIにも勝敗を聞いたんだけど、結果は75対25で彼(井上)の勝ち。僕は負けているんだ。でも、ゼロじゃないんだ(笑)」
世界中のボクシング関係者たちが見守る井上戦に意気込みを強くしているピカソ。彼がリング上でいかなる策を講じるかは実に興味深いところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】中谷潤人、夢のPFP1位へ“最善の道”は? 井上尚弥との激突だけじゃない「近未来」を模索する【現地発】
【関連記事】なぜベガスでアフマダリエフより“無敗の24歳”は推されるのか 井上尚弥の次戦候補ピカソが秘める「理に叶った要素」【現地発】
【関連記事】井上尚弥vs中谷潤人は「運命」 米元世界王者が“メガファイト”実現を待望「私が日本人の試合を夢見るなんて、おかしいかもしれないが…」






