井上尚弥が刻んだ“王者の所以” フェザー級新鋭が熱く語ったカルデナス戦の凄さ「同じパンチを二度と打たせない規律がある」
井上のTKO防衛は、キャリントンの大きな刺激となった。(C)Getty Images
井上尚弥(大橋)が見せた挽回劇に娯楽は尽きない。
日本がゴールデンウイーク真っ只中にあった今月4日(現地時間)、井上は米ネバダ州ラスベガスでボクシングの世界スーパーバンタム級4団体防衛戦を実施。WBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)に対して8回45秒TKOで勝利した。
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2回にカルデナスの強烈な左フックを被弾した井上だったが、そこから冷静に復活。相手を守勢に回した7回に仕留めにかかると、8回に猛ラッシュを展開して試合を終わらせた。
井上のリカバリー能力が冴えた。ともすれば、ショッキングなダウンシーンがあった中で、守勢に回らず、積極果敢に打ちに出たのは「倒すボクシングを見せなきゃ」と語ったこともある“モンスター”らしい戦いだった。
その好戦的な激闘はライバルの刺激ともなった。「素晴らしい試合だった」と興奮気味に語ったのは、WBO世界フェザー級4位のブルース・キャリントン(米国)だ。
同じ軽量階級で異彩を放つ井上については以前から賛辞を送り、敬意を示してきたキャリントン。そんな若き名手は、米ボクシング専門サイト『Boxing Scene』でカルデナスとの激闘を次のように振り返っている。
「イノウエは確かにまたダウンを取られた。だけど、彼はダウンした2度とも立ち上がって相手を倒したんだ。チャンピオンってものはああいうものなんだと思ったね。本当に素晴らしかった」






