ドヘニーを蹴りつけて“ダウン”も減点なし フェザー級王者ボールの蛮行に英メディアも非難「失格にならないのは幸運」
ドヘニーを圧倒して地力の差を見せつけたボール。しかし、リング上での振る舞いが問題視されている。(C)Getty Images
荒っぽい展開での防衛劇となった。
現地時間3月15日に英リバプールのM＆Sバンクアリーナで行われたWBA世界フェザー級タイトルマッチ12回戦で、王者のニック・ボール（英国）は、同級6位の元IBF世界スーパーバンタム級王者TJ・ドヘニー（アイルランド）を10回終了TKOで撃破。自身2度目の防衛に成功した。
【動画】明らかな故意行為の蹴り ドヘニーに見舞ったボールの蛮行
2回から主導権を握っていたボールは、5回を過ぎてからドヘニーを圧倒。手数多く攻め続け、ほぼ防戦一方にさせると、趨勢が定まった10回は猛攻を展開。最後は右目が完全に腫れあがってしまったドヘニー陣営の棄権を受けてTKO決着となった。
終わってみれば、圧倒的な内容で勝利したボールだったが、試合中には“蛮行”とも言うべき振る舞いも見せた。
試合決定時からSNSや会見で舌戦を繰り広げてきた両雄は前日計量のフェイスオフでも乱闘寸前までヒートアップ。そうした背景もあってリング上でも二人はエキサイト。初回終了時にはドヘニーがヘッドロックをかけたことを発端にボールが憤怒。直後に反撃とばかりに相手の尻を蹴りつける。
これは明らかな反則行為ではあったが、失格はおろか、減点や注意もなく試合は続行。9回にもボールは近距離戦の最中にドヘニーの首を掴んでキャンバスにたたきつける行為も見せる。さすがにレフェリーから1ポイントの減点を命じられたが、試合は続けられた。
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