ヤクルト、正捕手離脱の危機を乗り越えられるか 苦境の中でまとまったブルペン陣に“8回の男”が帰ってきた!

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 特にブルペン陣の負担は大きくなった。先発が早い回でマウンドを降りてしまえば、それだけ登板数も多くなる。それでも3連投を避けながら、それぞれが今やるべきことに集中してきた。

 ロングリリーバーの大西広樹はここまでチームトップの25試合に登板し、左腕の山本大貴は23試合に登板。抑えの役割も担ったベテランの石山泰稚も18試合に登板し、どんな状況でも自身のパフォーマンスを最大限発揮するために努めてきた。

 新外国人のホセ・エスパーダも今季初めてリリーフ陣の仲間入りを果たし、ここまで22試合に登板している。右腕は「ブルペンの雰囲気はとてもいい。個々のピッチャーが投げ切ることをもっと意識して引き続き努力すれば、自ずといい結果が出ると思う」と話し、「みんなブルペン陣は、家族みたいな雰囲気で温かく迎え入れてくれる」と、まとまりの良さを強調した。

 今季は終盤の厳しい場面での登板も多い木澤尚文は「いろいろ勉強しながら、必要以上に結果に感情を上乗せしないようにしている」と話す。

 「先発ピッチャーの勝ちを消してしまったときは、すごく申し訳ないという気持ちはありますけど、相手もいるスポーツなので、打たれたとか、自分に負けがついたところで、結果に必要以上に感情を乗せて『ヤり返すぞ』とか、気持ちを必要以上に乗せない」と、毎日のようにマウンドに上がらないといけないセットアッパーらしく、自分自身をコントロールする術を磨いている。

 さらに「ちゃんと自分がやるべきことをマウンドでできたかどうかの評価について、今年はシフトできている」と話し、「抑えたときでも反省があったら、執着しながら翌日過ごしたりしますし、逆に見栄えが良くない結果でも、自分がやりたいことができていたら、自分でちゃんと評価してあげたいと思う」と、マウンド上では熱い右腕も、降板後は冷静に自己分析している。

 また、ブルペン陣について「最初、田口さんがいなかったり、清水さんが調整されてますけど、みんな補えるところで頑張ろうとなっていますし、その中でいい競争意識でできていると思う」と話していた。

 その清水が1軍に帰ってきて、田口もクローザーとして本来の調子を取り戻してきた。厚みを増したブルペン陣で、チームの危機を乗り越えていく。





[文:別府勉]

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