RIZIN榊原CEOの心中を考察―「選手はプロモーターのおもちゃじゃない」(前田日明)から見えてくるもの【シバターVS久保優太の八百長騒動はリトマス試験紙】
年頭にシバターVS久保優太の八百長騒動が世間を賑わし、さまざまな物議をかもしたが、その際に分かったことは、誰がどんなスタンスでこの騒動と向き合っているのか。要は、各々の立ち位置が明確になったことだろう。いわばリトマス試験紙の役割を果たしたことになるが、持論を展開したそれぞれに記者が聞いてみたかったのは、たった一つだけ。
「あなたは業界の中の方ですか? 外の方ですか?」という問いかけである。
仮に御用マスコミと思われようが、少なくとも記者は、なるべくなら取材対象者の良い面にスポットを当てて、記事なり動画を発信していきたい。それでも揚げ足を取りたいとしたら、それは業界の外の方の役割であって、記者の役割ではないと思っている。
時代は変わっても、結局、世間様にとって「(プロレスを含む)格闘技」というプロ興行の世界は、「八百長・野蛮・反社」のレッテルをいかに貼るか。そのスキを狙っている存在でしかない。
だからこそ、「格闘技」が掲げなければならないのは、どこまで行っても「対世間」をいかに選手や関係者に徹底させるか。その意識を持つかしかない気がする。それでも今、内部から業界を活性化させたいと思うなら、やり方を間違えると、それどころではない、となってしまう。戦時下でコロナ禍にある今は、誰もが余裕がなく、非常にタイミングが悪すぎるからだ。
[文:Show大谷泰顕]
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