RIZIN榊原CEOの心中を考察―「選手はプロモーターのおもちゃじゃない」(前田日明)から見えてくるもの【榊原CEOの心中を推察する】

タグ: , , , , 2022/2/8


 振り返るとPRIDE時代には、4万人収容とも5万人収容とも言われる、さいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンでの大会を、年に4回開催していたこともあったし、地上波での視聴率も今の倍は弾き出していたはず。スカパーにおいてもPRIDEは優良コンテンツのトップクラスだった。確かにRIZINもは今現在、格闘技界の中では、誰よりも愛されるイベントに成長したかもしれないが、榊原CEOからすれば、「PRIDEはこんなものじゃなかった」との思いがきっと強くあるに違いない。

 要は、榊原CEOが苦しめられているとすれば、前田氏の発言よりもコロナ禍よりも、かつての自分の残してきた実績ではないか。そう思わずにはいられない。

 今回の前田発言に関しては、「触らぬ神に祟りなし」とすることも考えたが、たとえ狂信的な前田信者にお叱りを受けてしまうとしても、多少なりとも思ったことを書いてみようと思い立った。それは記者が、前田氏とはレベルこそ違うものの、それなりにこの業界への愛着を持っているとの自負があるからだ。

 総括して理想論で締めるなら、まずは一刻も早く戦時下もコロナ禍も吹き飛ばし、一歩でも前に足を進めること。そして一致団結して、その先にある明るい未来を手にできる日が来ることを望んでやまない。

「人は歩みを止め、挑戦をあきらめた時に年老いていく。迷わず行けよ、行けばわかるさ」(アントニオ猪木引退挨拶より)

 常にこの言葉を胸に業界内に生息している身としては――。





[文:Show大谷泰顕]

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