「青木さんみたいな人になれるように」若手に慕われるヤクルト“将来の監督”候補 背番号「23」が託したレガシー

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 岩田はそんな先輩と「もう少し一緒にやりたかった」と話す。「いろいろ聞きたいですし、間近で見て勉強になりますし、もっと学びたかった」と、寂しそうな表情を浮かべていた。

 2年目の澤井廉は青木について「子どもの頃から見ていた選手。あの頃活躍していた選手が同じチームになってご指導いただいていて、引退されるというのは考えさせられる」と、感慨深い様子だった。「自分の身体の動きとかバッティングでもいろいろアドバイスをいただいて、しっかりメモにして困ったときは見返している」と明かした。

 将来の主軸候補でもある澤井。プロ1年目はイースタンリーグで18本塁打を放って本塁打王に輝き、今季は1軍でプロ初アーチも放った。来季は1軍でさらなる活躍が期待されている。

 そして、今年1月の宮崎自主トレで初めて「チーム青木」に加わった並木秀尊は、青木から自主トレ先で「お前ら若い奴らが引っ張っていかなければいけない」と、熱い思いを打ち明けられた。

 並木はその言葉を受け「若い人たちで何とか引っ張っていくのもそうですし、青木さんみたいな人になれるように、ちょっとでも近づけるようにやっていきたい」と、これからは自分たち若手がチームを引っ張り、その偉大な存在に少しでも近づきたいという思いを強くした。

 背番号「23」は本拠地の神宮で現役最後のユニフォーム姿を披露するが、そのレガシーは多くの若手に引き継がれる。

 引退会見で青木は将来「監督」をやってみたいという思いも口にしていた。多くのファンがそのときを待ち望んでいるに違いない。いまはその日を夢見て、10月2日は“バットマン”として最後の青木宣親を、目に焼きつけておきたい。

[文:別府勉]

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