井上尚弥に見せた“礼節” 挑戦状を叩きつけたフェザー級戦士キャリントンがKO後にお辞儀「彼は俺を生で見に来たんだ」
井上に頭を下げ、リスペクトを示したキャリントン。(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
フェザー級で快進撃を続ける名手が見せた振る舞いは、小さくない反響を呼んだ。
現地時間6月8日、米ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われたボクシングのフェザー級10回戦で、WBO世界同級4位ブルース・キャリントン(米国)が、ブラヤン・デ・グラシア(パナマ)に8回TKOで勝利。通算戦績を12戦無敗(8KO)とした。
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序盤から攻勢を強めて2度のダウンを奪ったキャリントン。終始主導権を握った中で、最後はデ・グラシアをロープ際につめ、豪快なラッシュでレフェリーストップを呼び込んだ。試合前に「俺は証明し続けたい」と語った通りに、自らの存在を強くアピールした。
快哉を叫んだ試合後だった。リングサイドに目を配ったキャリントンは、ニューヨーク訪問中で、この日も試合を観戦していた世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)を凝視。しばらくして深くお辞儀。“モンスター”から手を振って返されると、コクっとうなずいた。
最近になって自身の望む対戦相手として井上の名を挙げていたキャリントン。「来年までに世界王者の地位を確立して見せる。多くの人が俺とナオヤ・イノウエの試合を見たいと思っている」とも言ってのける27歳にとって、「彼は俺を生で見に来たんだ」とした日本人王者への礼は当然の行為だったのかもしれない。