かつての“2大刺客”だったアフマダリエフが井上尚弥にとって最後の強敵? 米識者が対戦指令に持論「Sバンタムで最も過酷」
無論、彼の実力に疑いの余地はない。タパレス戦で唯一の敗北を喫したものの、プロ戦績は13戦12勝(9KO)と好成績。井上がスーパーバンタム級に転級した際には、スティーブン・フルトン(米国/現フェザー級WBA1位)と比肩される「2大ライバル」として語られた。
タパレス戦も僅差の判定による敗北で、明らかな形で敗れたわけではない。さらに当初、9月に井上と対戦予定だった現IBF&WBO1位のサム・グッドマン(豪州)と実力を比較し、アフマダリエフが「格上」と見る向きもある。
元米スポーツ専門局『ESPN』の記者で、ジャーナリストのスティーブ・キム氏はXで「私はアフマダリエフとの試合は“モンスター”にとってスーパーバンタム級で最も過酷になると見ている。イノウエはこれで3試合連続のサウスポーだ。もしも、彼がアフマダリエフを倒せば、本当にこの階級のライバルを一掃したと言える」と断じた。
いまや「世界最強」の呼び声も高い井上は、軽量階級では異例と言われる莫大な収入を生み出せる。それだけにアフマダリエフ陣営はファイトマネーを豊富に得られる可能性を加味して、交渉を前向きに推し進めるだろう。
果たして、ライバルの動きを百戦錬磨の王者陣営はどう見定めるか。すでに大詰めを迎えていたと思われるドヘニーとの話し合いを含め、ハイレベルなネゴシエーションが求められるのは間違いない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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